99%の業者が知らない?人工芝に必要不可欠な『充填材』とは?
『充填材(じゅうてんざい)』をご存知ですか?
じつは人工芝には充填材が必要不可欠なのですが、99%の施工業者が知らず、施工に使われていないのです。
このコラムでは、
・なぜ充填材が必要なのか?
・使わないと、どういうリスクがあるか?
など、メリットとデメリットを分かりやすくまとめました。
充填材(じゅうてんざい)とは?
充填材は、人工芝を敷設するとき、その下に1㎝程度の厚みで敷き詰める部材です。
充填材はいろんなメリットがあり、必要不可欠ですが、実に90%の施工現場で使われていません。
では、充填材が使わないと、どういったデメリットやリスクがあるのでしょうか?
充填材が必要な理由・使わない場合のリスクとは?
理由その1 人工芝の根元を支え、起毛させるため
人工芝の施工時に充填剤を使用しなかった場合、上の図のように、
買ったばかりの頃はあんなにフカフカだった人工芝が
わずか1〜2年程度の利用で踏み潰されペタンコの状態になってしまいます。
充填剤を使用すると、芝の根本をグリップし、常に逆立った状態をキープしてくれます。
理由その2 人工芝の表面に皺(シワ)をつくらない為
充填材を使わない場合、夏冬の寒暖の差で、生地が縮んでしまい、シワが出来てしまいます。
充填材を入れることで、重石のような役割を果たし、生地を伸ばすため、シワなくキレイな仕上がりになります。
理由その3 日光を遮断し、雑草が生えないようにする為
充填材を使わない場合、日光を遮光する事が出来ない為、雑草が生えやすくなります。
(「えっ?防草シートで雑草対策するんじゃないの?」と思われた方は危険です。
詳しくはこちらの記事をご確認ください。)
またそれ以外にも、地面の温度変化が人工芝に直接伝わるのを防ぎ、それによって芝の伸縮を抑えるという効果や人工芝が摩擦でダメージを受けるのを抑えたり、充填材が重しとなって人工芝が捲れにくくなりというメリットも見込めます。
ここまで見ると、充填材は必ず使った方が良いように思えますが、充填材であればなんでも良いというわけではありません。
市販で良く手に入る従来の充填材の中には、むしろ使わないほうが良い危険なものもある為、次の章ではそうした従来の充填材のリスクをご紹介します。
従来の充填材にあるリスクとは?
黒ゴムチップの無視できないリスク
まず黒ゴムチップですが、発ガン性があるという点が最大の問題です。
黒ゴムチップの原料は廃タイヤが主なため、水銀や鉛などの有害な重貴金属が含まれています。
市販で流通する製品の多くは、建築基準では問題ない製品ですが、食品検査には間違いなく合格しない代物です。
(要は建築資材として使ってはいいが、口に誤って入った際に無害ではないということ)
また水と比べて、軽く、浮力があるので、大雨で流出してしまい恐れがあります。
また夏場などでは熱くなりやすく、炎天下の際はゴム同士が癒着し、硬い地面になってしまう点もデメリットです。
珪砂(けいさ)の問題点
次に珪砂の問題点ですが、地面が硬くなってしまったり、カビが生えやすくなる点です。
地面が硬化してしまうと、お子さんなどが遊んで転倒したい際に怪我のリスクが高まりますし、
また種子などが飛来した際に雑草が生えやすいリスクがあります。
そうした懸念もあるため、珪砂は避けたほうがいいです。(黒ゴムよりはまだ良いですが)
黒ゴムと珪砂は排水性(水はけ)が良くない
人工芝の排水性(水はけ)を良くすることは、あなたのお庭を清潔に保つうえで、とても重要です。
水はけが悪い状態が続くと、黒カビや雑菌が繁殖しやすく、そこで遊ぶお子様やご家族、ペットに健康被害が及ぶ場合もあります。
そうした観点で黒ゴムや珪砂を評価しても、やはり良い評価はできません。
黒ゴムは形状が四角いため、黒ゴム同士にすき間ができづらく、また熱などで溶けた場合、ゴム同士が癒着するため、すき間がふさがれ、排水性が良くない傾向にあります。
珪砂はやや丸みを帯びていますが、粒度が細かく、そのため目が詰まりやすいです。
充填材は使った方が良い。けど、市販で手に入る従来の充填材はリスクがある。
一体なにを使えばいいの?と疑問に思われたあなたに、次の章ではおススメの充填材をご紹介します。
【人工芝大学おススメ】オーガニック充填材
充填材のメリットをもち、かつ人体に影響がない、そして庭を快適に使える。
そんな特徴をもつ、オーガニック充填材ですが、その中でも特にお勧めな充填材をご紹介します。
おススメその1 エンバイオフィル
エンバイオフィルは硅砂と違い、色が緑色のため、人工芝が色褪せたように見える心配はありません。
また最大の特徴として、防臭、防菌、脱臭効果があります。
アメリカのバイオ企業が開発した特殊なアクリルコーティングを施しているため、
例えばペットがおしっこしたとしても、尿素からアンモニアに分解されるプロセスをシャットアウトし、
お庭が臭くなりません。
また保証期間も16年ついている為、安心してご利用いただけます。
おススメその2 セーフシェル
セーフシェルは、最大17度の温度抑制効果があるという点が特徴です。
エンバイオフィルと違って消臭効果はありませんが、排水性が高く、有毒性が低いという点は両者に共通するメリットとなっています。
加えて、セーフシェルは最終的に土に還る性質を有していますので、廃棄代が必要ないという大きな利点があります。
人工芝に充填しても天然の土と遜色のない見た目となりますので、エンバイオフィルの代わりにこちらの素材を使ってみるのもおススメです。
なお、いずれの素材も水よりも比重が重い素材であるため、せっかく充填したのに雨が降ってすべて流出してしまうのではないかといった心配をする必要はありません。
粒が大きいので排水性もバツグン
エンバイオフィルとセーフシェルは、従来の充填材より粒が大きく、
珪砂や黒ゴムと比較し、排水性が良いというメリットも持ち合わせます。
人工芝の施工には充填材を使用しましょう!
以上のように、充填剤にはさまざまなメリットがあり、人工芝を施工する際には必要不可欠です。
また黒ゴムや珪砂など従来の充填材は、健康面や環境面で問題点があるため、
そうしたリスクはないエンバイオフィルやセーフシェルといったオーガニック充填材がおススメです。